トリンダデ島UFO事件【Trindade Island UFO Incident】
珍奇ノート:トリンダデ島UFO事件 ― 1958年に撮影された円盤型UFO写真 ―

トリンダデ島UFO事件とは、トリンダデ島付近でUFOが撮影された事件のこと。

1958年にブラジル海軍の調査船に乗船していた写真家が撮影したとされている。


基本情報


概要


トリンダデ島UFO事件は、1958年にブラジル領トリンダデ島付近で、写真家が円盤型UFOを撮影したとされる事件である。

1958年1月16日、ブラジル海軍の調査船「アルミランテ・サルダーニャ」が、南大西洋に位置するトリンダデ島の沖合に停泊していた。同船に乗船していた写真家アルミロ・バラウナは、島の上空を飛行する奇妙な物体を目撃し、持参していたローライフレックスのカメラで撮影したとされる。

撮影された写真には、中央部が盛り上がり、周囲に輪状の構造を持つ、土星に似た形状の物体が写っていた。写真は同年2月21日にリオデジャネイロの新聞で公開され、ブラジル海軍の艦船から撮影されたUFO写真として注目を集めることになった。

その後、ブラジル海軍による調査が行われ、写真のネガや撮影状況、目撃証言などが検討された。

1958年2月24日、ブラジル海軍は写真だけでは物体について公式な判断を下すには不十分であるとの見解を示した。同月27日には、ブラジル下院議員セルジオ・マガリャンイスが海軍省に質問書を提出し、乗船者への聴取やネガに加工の痕跡がないかを調べる検査などについて説明を求めた。

同年4月9日、海軍大臣はこれに回答し、海軍参謀部が作成した機密調査報告書と写真4枚を議会側に提出した。調査報告書によると、写真のネガはブラジル海軍の専門部門や民間の航空写真測量機関「クルゼイロ・ド・スル」によって検査され、加工の痕跡は認められなかったとされる。

ただし、この検査では、撮影前に模型などを用いて細工が行われた可能性までは排除できなかった。報告書は、撮影者の証言だけでは写真の事前加工の有無を技術的に証明できないとする一方、目撃者と撮影者の証言には一定の価値があり、未確認飛行物体の存在を示す兆候があるとの見解を示した。

一方、アメリカ海軍武官も写真について情報報告書を作成し、アメリカ空軍のUFO調査計画「プロジェクト・ブルーブック」でも本件が調査対象となった。

同年3月11日付のアメリカ海軍武官の報告書では、バラウナが過去にトリック写真を制作していた経歴が指摘されたほか、背景の島の輪郭が鮮明であるのに対して物体が不鮮明でコントラストも低いことや、写真によって物体の向きが異なって見えることなどが疑問点として挙げられた。

また、アメリカ空軍は、物体の影が確認できないことや、高速で移動したとの説明に反して写真に横方向のブレが見られないことを指摘した。さらに、空軍の記録では、目撃を報告したのはバラウナとその友人2人だけとされ、写真はトリックによるものと判断された。

このように、ブラジル側とアメリカ側では写真に対する評価が分かれていた。しかし、バラウナの死後、友人や甥が本人から写真のトリックについて聞いていたと主張した。

2010年の友人の証言によれば「金属製の調理用スプーン2本を重ねて円盤状の模型を作り、自宅の冷蔵庫を背景に撮影した」とされており、2011年の甥の証言によれば「バスの乗車トークンを使って物体を撮影し、島の写真と二重露光することで合成写真を作成した」とされている。

これらの証言は捏造説を裏付ける材料となっているが、証言者によって説明される制作方法には食い違いがあるため、現在も写真の真贋をめぐる議論が続くUFO写真事例となっている。

データ


種 別 円盤型UFO
目撃地 ブラジル領トリンダデ島
年 代 1958年1月16日
サイズ 不明
備 考 捏造証言がある