メドチ ― 青森県に伝わる河童 ―

メドチとは、青森県に伝わる河童の一種のこと。
全国的に知られる河童像に近いが、黒い体を持つとされる。
また、八戸市の櫛引八幡宮には起源伝承が残されている。
基本情報
概要
メドチ(メドツ)は、青森県に伝わる河童の一種であり、一般的な河童伝承に加え、変身譚や婚姻譚などの伝承が数多く残されている。また、青森県八戸市にある櫛引八幡宮には、メドツの由来を語る起源伝承が伝えられている。
外見については、5~10歳ほどの子供のような姿であり、黒い体に赤い顔を持つとされることが多い。また、赤ん坊のような姿や、日に焼けた子供のような姿であると語られる場合もある。頭には皿があり、中には三枚の皿を持つという話もある。さらに、夜になると川から上がって光を放つ、人間の子供や若者に化ける、板切れに化けて川を流れるなどの超常的な能力を持つとされる。
性質については全国の河童伝承と共通する部分が多く、人や牛馬を水中へ引き込むほか、尻を抜く、肛門から内臓を抜く、へそを抜くといった話が伝えられている。また、相撲を好み、キュウリを好物とする一方で、香煎(こうせん)やオガラを嫌うとされる。中には畑のキュウリを盗み食いする話や、逆に人間へキュウリを差し出して御礼するといった話も残されている。
また、青森県の伝承ではメドチは紫尻(ムラサキケツ)の子供を好むと語られている。紫尻とは蒙古斑の濃い子供のことであり、蒙古斑が濃い子供は川に近づくことを忌避されていたという。また、女性のもとへ通って子をなしたり、人間や馬との間に子供をもうけたりする話もあり、生まれた子供は頭に皿を持つなど、他の地域にはあまり見られない変わった話も多い。この他に、捕らえられたメドチが"宝の小槌"や"宝袋"を差し出して命乞いをする伝承も散見される。
岩手県の一部にもメドチと呼ばれる河童の伝承がある。その多くは、青森県のメドチと同様の特徴を持つ河童とされ、ミドチやメゾチと呼ばれている例もある。ただし、カアパと呼ばれる人の目に見えない河童とは別種とされたり、ウナギの化物を指す呼称として語られている例も見られる。
青森県八戸市の櫛引八幡宮には、メドツの由来を説明する以下のような伝承が残されている。
昔、櫛引八幡宮の建立にあたり、江戸から名工・左甚五郎が招かれることになった。しかし、甚五郎は柱の寸法を誤り、余計な場所に穴を開けてヌキを通してしまった。甚五郎は失敗を隠すため、その柱を切り取って馬淵川へ捨てようとした。
その時、柱が口を開いて「ちょっと待ってくれ、私は西の岳(八甲田山)で育ったケヤキだ。八幡宮の大黒柱として使われることを喜んで運ばれてきたが、間違っただけで川に捨てなくても良いではないか」と述べたが、甚五郎は「うるさい、ケツ(尻)でも食らえ」と言い返して、そのまま捨ててしまった。
この後、柱は馬淵川のメドツになった。このため、メドツの腕が柱のヌキのように左右で伸び縮みするようになり、「ケツでも食らえ」と言われたことから、人や馬を川へ引き込み、尻からダッコ(脱肛)を取って食べるようになったという。
メドツによる被害に困った人々は、櫛引八幡宮に救いを祈願するようになった。これに八幡神は、使いの鷹を飛ばしてメドツを懲らしめさせた。この際、鷹がメドツの頭を激しく啄いたため、メドツの頭のてっぺんはハゲてしまったという。
これに懲りたメドツは改心し、八幡神もこれを許した。しかし、再び悪さをしないよう普段は封じられることになり、毎年7月7日から10日間だけ自由に行動することを許された。そのため、新暦では盆の時期に川や海には近づかないよう言い伝えられている。
その時、柱が口を開いて「ちょっと待ってくれ、私は西の岳(八甲田山)で育ったケヤキだ。八幡宮の大黒柱として使われることを喜んで運ばれてきたが、間違っただけで川に捨てなくても良いではないか」と述べたが、甚五郎は「うるさい、ケツ(尻)でも食らえ」と言い返して、そのまま捨ててしまった。
この後、柱は馬淵川のメドツになった。このため、メドツの腕が柱のヌキのように左右で伸び縮みするようになり、「ケツでも食らえ」と言われたことから、人や馬を川へ引き込み、尻からダッコ(脱肛)を取って食べるようになったという。
メドツによる被害に困った人々は、櫛引八幡宮に救いを祈願するようになった。これに八幡神は、使いの鷹を飛ばしてメドツを懲らしめさせた。この際、鷹がメドツの頭を激しく啄いたため、メドツの頭のてっぺんはハゲてしまったという。
これに懲りたメドツは改心し、八幡神もこれを許した。しかし、再び悪さをしないよう普段は封じられることになり、毎年7月7日から10日間だけ自由に行動することを許された。そのため、新暦では盆の時期に川や海には近づかないよう言い伝えられている。
なお、櫛引八幡宮の本殿左脇障子には、この説話に登場する「鷹にメドツ」の木像彫刻が刻まれている。
データ
| 種 別 | 妖怪、UMA、伝説の生物 |
|---|---|
| 資 料 | 民間伝承ほか |
| 伝承地 | 青森県ほか |
| 年 代 | 不明 |
| 備 考 | 櫛引八幡宮に起源伝承がある |
スポンサーリンク
スポンサーリンク
|
|
コメント
0 件のコメント :
コメントを投稿