悪魔の罠 ― ニカラグアに伝わる食人木 ―
悪魔の罠(あくまのわな)とは、19世紀末にニカラグアで発見されたというUMP(未確認植物)のこと。
目撃談によれば、湿地帯に棲息する蔓植物で、ロープのような蔓で昆虫や動物を捕らえて吸血するといわれている。
なお、海外では「The vampire vine」とも呼ばれているようだ。
基本情報
概要
悪魔の罠は、19世紀末に米国の動植物の研究者がニカラグアで遭遇したとされる謎の植物で「真っ黒な幹を持ち、粘液を出すロープのような蔓で獲物を捕らえて吸血する」という特徴があるとされている。
この目撃談は『Review of Reviews』という英国の雑誌が発端で、その記事は「米国の動植物の研究者が飼犬を連れてニカラグアの湖畔で調査していた時、飼犬が謎の植物に襲われた。飼犬を助けて体を調べてみると血を吸われたような跡があった。そこで、地元のガイドに尋ねてみると、この植物は現地で『悪魔の罠』と呼ばれて恐れられている植物であることが分かった」というものだった。
海外サイトによれば、この目撃談は後に同誌にて真偽が論じられることになり、当初は『Lucifer』という雑誌に載っていたと紹介されていたが、『Lucifer』には そのような記事が掲載されていなかったと判断されたため、この目撃談は編集者による創作だと結論づけられたという。
しかし、世界には「食人木」と伝わる人や大型動物を食い尽くす植物の話がいくつも存在しているため、ニカラグアに悪魔の罠が実在していても不思議はないだろう。
データ
種 別 | UMP(未確認植物) |
---|---|
目撃地 | 中米のニカラグア湖周辺の湿地帯 |
年 代 | 19世紀末 |
体 長 | 不明 |
備 考 | 創作話という説がある |
資料
目撃談
19世紀末、米国の動植物の研究機関に勤めていたダンスタンは、ニカラグア湖周辺の湿地帯で調査に当たっていた。
ダンスタンが植物と昆虫の標本を集めていると、突然 連れていた飼犬が悲鳴を上げたので 急いで駆け寄ってみると、得体の知れない植物の蔓(つる)が飼犬にまとわりついて しっかりと押さえつけていた。
その植物は、ロープのように細かい繊維状になった蔓草に覆われた真っ黒な木で、表面からネバネバとした粘液を分泌していた。また、ナイフで蔓を切って飼犬の体を調べてみると この植物に血を吸われたような跡が残っていた。
ダンスタンが同行した地元のガイドに尋ねてみると、この植物は この一帯で有名な食虫植物で「悪魔の罠」と呼ばれて恐れられているという。
また、この植物は扱いが難しく、標本を持ち帰ることはできなかった。そこで確認できる点から、この植物は蔓にある無数の吸入口で獲物の体液を吸引し、体液を吸い終えると獲物を周辺に捨てているのだろうと結論づけた。
・幹の色は真っ黒
・ロープのような細かい繊維状の蔓草に覆われている
・表面からネバネバとした粘液を分泌している
・昆虫や動物の体液を吸って生きている
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