オオカムヅミ ― 日本神話に登場する神となった桃の実 ―
大神実命(おおかむづみのみこと)とは、日本神話でイザナギに神名を与えられた桃の実のこと。
黄泉国で魔物を追い払ったことで神となり、日本において桃が魔除けのシンボルとなる由縁となった。
神社の祭神として祀られていることもあり、魔除けの神や子供の守り神として信仰を集めている。
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基本情報
概要
オオカムヅミは、日本神話において黄泉比良坂に成っていたとされる桃の実で、黄泉国で魔物に追われていたイザナギを助けたことから神名を与えられて神となったとされる。オオカムヅミは『記紀』においては『古事記』にのみ登場し、その神話は以下のような内容になっている。
イザナミが死んだ妻のイザナミに会おうと黄泉の国に行った際、変わり果てた姿になったイザナミを見て驚いて逃げ出してしまった。これに怒ったイザナミはヨモツシコメに命じてイザナギを追わせた。
イザナギは逃げている間に髪に付けていた蔓や櫛を投げると葡萄や筍が生じた。それをヨモツシコメが食べ始めたので その間に逃げ出すと、イザナミは雷神に1500人のヨモツイクサを副えてイザナギを追わせた。
イザナギは十拳剣で振り払いつつ逃げのび、黄泉比良坂の坂本までやって来た。そこに桃の実が成っていたので3つほど投げつけると、追手は皆逃げ去ってしまった。イザナギは桃の実に「私を助けたように人々を助けてやってくれ」といってオホカムヅミという神名を与えた。
イザナギは逃げている間に髪に付けていた蔓や櫛を投げると葡萄や筍が生じた。それをヨモツシコメが食べ始めたので その間に逃げ出すと、イザナミは雷神に1500人のヨモツイクサを副えてイザナギを追わせた。
イザナギは十拳剣で振り払いつつ逃げのび、黄泉比良坂の坂本までやって来た。そこに桃の実が成っていたので3つほど投げつけると、追手は皆逃げ去ってしまった。イザナギは桃の実に「私を助けたように人々を助けてやってくれ」といってオホカムヅミという神名を与えた。
『日本書紀』にも同様の件があるが、そこでは神名を与えたという記述はなく、桃の実を投げたことで魔物たちが逃げ去ったので「桃を用いて鬼を避ける」と言われるようになったと記されている。この他にも『先代旧事本紀』や『秀真伝』といった古史古伝にも同様の説話が記されているが、オオカムヅミに関する内容にほとんど変わりはない。
・大神実命(オオカムヅミノミコト):祭神名(桃太郎神社)
・大迦牟須美命(オホカムヅミノミコト):祭神名
・意富加牟豆美命(オオカムヅミノミコト):『古事記』
・意富迦牟都美命(オホカムツミノミコト):『先代旧事本紀』
・意富加牟豆美神(オオカムツミノカミ):『日月神示』
・オフカンツミ(穢神潰):『秀真伝』
桃太郎になったオオカムヅミ
愛知県犬山市に伝わる桃太郎伝説では、オオカムヅミは後に桃太郎として生まれ、可児川の中洲にあった鬼ヶ島に巣食っていた鬼どもを退治し、育ての親である老夫婦が亡くなると付近の山に籠ったとされる。後に この山は桃の形に変わっていき、世話になった里人は山の麓に社を設けて桃太郎を祀るようになり、これが現在の桃太郎神社となったとされている。
『日月神示』に登場するオオカムヅミ
オオカムヅミは大東亜戦争中に自動書記によって記された『日月神示』にも登場している。この文書は神道家の岡本天明が神憑った状態で書いたとされ、神が未来の予言や人々の行動に関する助言などを教えるといった内容になっているが、この文書は天之日月神という神によって降ろされているとされ、その神が言うには、天之日月神は一柱の神ではなく人間社会でいう役所のようなものだとされる。そして、その代表的な神がオオカムヅミであると説いている。
オオカムヅミを祀る神社
・なで桃(埼玉県行田市行田16-23):行田八幡神社の境内社(なで桃御守・桃の絵馬を授与している)
・熊野神社(東京都多摩市関戸5丁目35-5)
・新治神社(富山県黒部市生地716):配祀神として祀られる
・桃太郎神社(愛知県犬山市栗栖大平853):オオカムヅミを桃太郎とする独自の桃太郎伝説に基づく神社
・於保加牟豆美神社(京都府綾部市舘町宮ノ前72-1):赤國神社の境内社
・桃島神社(兵庫県豊岡市城崎町桃島字宮脇1339-1)
・賀茂神社(徳島県阿波市阿波町新開30):厄除けの桃守りが授与されている
・多伎藝神社(島根県出雲市多伎町口田儀1365)
データ
種 別 | 神仏 |
---|---|
資 料 | 『古事記』『先代旧事本紀』ほか |
年 代 | 神代 |
備 考 | 桃太郎になったという伝説がある |
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